かみ合わない議論!!

 ☆国際捕鯨委員会ではこんな取り留めのない議論がされているのだろうか?
・A・われわれはむかしから今日まで、鯨を食用としてそのほとんどを利用してきた国民だ。
・B・鯨は哺乳動物であり、我々と同じく高度に発達した知能の持ち主なのだ。それを食用にしてきたからといってこのまま認めるわけにはいかない。
・A・われわれは海洋国であり、海産物は食料として長らく国民に親しまれてきたもので、欠くことのできない食料資源である。
・B・食料資源?が枯渇しようとしている現状をどう説明するのか!われわれはあくまで鯨は食料資源だとは思っていない!
・A・われわれにとっては大切でありかつ欠かせない食料資源であることには間違いない!その言い方はわれわれの食文化を否定することになる!
・B・我々は、たとえば像を食用にする人たちがいたら、断固NOというし、改善策を提示する。
・A・その議論は、牛や豚はよくて鯨が悪いというパラドックスの箱を開けるに等しいことだ。
・B・牛や豚や鶏を議論に乗っけては先に進めないのは当然であるが、明らかに鯨は牛や豚と違って、貴重な地球の宝である!
・A・われわれの調査では、少なくともミンククジラは増えているというデータが手元にある。そのためにも調査は欠かせないといえる。調査捕鯨は必要不可欠だ。
・B・いや、それは正しいデータとはいえない。我々の調査では、シロナガスクジラをはじめ絶滅が心配されるというデータがあるだけだ。一刻も猶予は許されない!
・A・確かに心配される状況の種もある。しかしその心配のないものだけをわれわれは食料としている!
・B・その議論だと、増えているものはよくて絶滅が心配されるのは悪い、といった二者択一の不毛な議論だ。
・A・そのためにも調査捕鯨は必要なのである!

捕鯨規制の経緯を戦後から見てみよう!

 戦後の1946年、国際捕鯨取締条約が結ばれ、国際捕鯨委員会(IWC)が設置された。
日本も1951年に加入。捕獲枠は1963年以降大きく縮小され、1966年にザトウクジラとシロナガスクジラは禁漁となった。
IWCでは、1974年に鯨種ごとの規制である新管理方式(NMP)を導入、残る捕獲対象はミンククジラ・マッコウクジラ・ニタリクジラのみとなった。
1960年代末、鯨類全面禁漁の意見が出始め、米国は1972年の国連人間環境会議で商業捕鯨の10年間一時停止を提案し採択された。
IWCでも同年にモラトリアム提案を提出したが、これは否決された。1979年にはIWCでインド洋の保護区指定などが採択される。
 1982年、反捕鯨国多数が加入したことでIWCで商業捕鯨モラトリアムが採択される。
これは、NMP方式によるミンククジラの捕獲枠算定が、蓄積データ不足で行えないことを意味するものである。
日本とペルーは異議申し立てを撤回し、1988年に日本は商業捕鯨から撤退、撤回の背景には、米国による水産物輸入停止などの制裁措置があった。
同様の制裁措置は、1990年代にはアイスランドに対しても行われ、1992年以降一時IWCを脱退していたが、2003年にモラトリアム条項に異議ないし留保を付して再加入している。
 その後、少ないデータでも捕獲枠が算定できる改訂管理方式(RMP)が1994年に採択されて、
現在までに北西太平洋のミンククジラについては捕獲枠の試算が完了している。
現在のIWCでは捕獲枠の実効確保のための監視などの枠組み(RMS)の交渉が行われているが、長く停滞している。

シーシェパード(Sea Shepherd Conservation Society)!

 海の自然、環境保護のための警備を主張する非営利環境団体である。
国連世界自然憲章を根拠として活動していると主張し、違法行為を含む捕鯨阻止行動などを行っている。
ポール・ワトソン (Paul Watson) らがグリーンピースから分かれて1977年に設立。
各国の捕鯨船や漁船に対し、体当たりなどで何隻もの船を沈めるほどの過激な行動から、環境テロと批判されることもある。
しかし、国際的には信奉者が多く、捕鯨を止めさせるためにはやむを得ないとする考えが根強い。
加えて、反捕鯨国の一部では政府も黙認ないしは支持しており、それらの国では企業イメージを良くするためにさかんに捕鯨国の国民を殺す広告を出すこともある。
それゆえ、シーシェパードに攻撃されても撃沈するなど強硬手段が取られることはまずない。
 1994年日本は生態系調査を目的とする調査捕鯨に切り替えた。
2000年頃にアメリカは、日本の調査捕鯨停止を求め、形式的な制裁を再度発動した。
日本は沿岸捕鯨の復活を訴え続けてきたが、2007年のIWC総会でも認められず、政府代表団は「日本の忍耐は限界に近い」と脱退を示唆した。
1997年にアイルランドから「調査捕鯨を段階的に終了し全公海を保護区とする代わりに日本の沿岸捕鯨を認める」とする妥協案が提示され継続的に審議されたが、合意に至らなかった。
水産庁の発表によると現在、6隻の船による日本の船団が捕鯨調査のため南半球へ向かっており、夏期にミンククジラ850頭とナガスクジラ10頭を捕獲する計画だ、という。
シーシェパードの攻撃は、収まる気配がない!

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